大型空調の特長を紹介

2024.02.01 コラム

はじめに

熱中症・暑さ対策の定番といえば空調(エアコン)での対策があります。
広い範囲カバーする大型空調にも種類があり、工場の広さや建屋の高さ、熱源の有無、作業員の人数、コストによって適切な対策を選択することが重要です。
大型空調の種類とその特長を紹介します。

全体空調

全体空調は工場の空間全体を冷却できる設備です。
工場全体の室温を制御し快適な温熱環境を維持できる一方で、冷媒配管やダクトが必要なので導入コストがかかります。また広い工場や熱源がある作業場ではランニングコストもかさむため注意が必要です。

【メリット】
・工場全体を温度管理でき、快適な環境を作れる
・作業に支障がなく暑さ対策ができる
【デメリット(適していない現場)】
・建屋の大きさによっては導入・ランニングコストが非常にかかる
・熱源がある工場では不向き
・作業者が少ない場所を無駄に冷やしてしまう可能性がある

ゾーン空調

作業する空間を広範囲で空調できる設備です。
工場の中で作業員や作業エリアが限定された現場には全体空調よりも効率的に冷却することができます。
熱源が多い工場では吹き出し口から離れると冷却効果が少なくなります。

【メリット】
・作業にあわせて吹き出し口を設けるため効率的な冷却ができる
【デメリット(適していない現場)】
・熱源がある工場には注意が必要(吹き出し口の位置)
・作業エリアまでエアダクト配管が必要

気化式空調システム

外気を水膜に覆われた冷却エレメント(水フィルタ)通過させることで気化放熱現象によって涼風をつくる設備です。
空調と異なりコンプレッサを使用しないのでCOP(エネルギー消費効率)が非常に高く、大量の涼風を供給することができます。

【メリット】
・気化熱原理のため空調に比べてランニングコストが安い
・大風量を流せるので風の流れができ体感温度の低下も見込める
【デメリット(適していない現場)】
・温度制御ができない
・湿度があがるため十分な換気が必要
・作業エリアまでエアダクト配管が必要

チラー式冷却システム

チラーから供給された冷水をファンコイルユニットや専用ウェアに循環させ、作業エリアや作業者の身体を直接冷冷却できる設備です。ファンコイルの空冷式とウェアの水冷式があり、併用もできるので熱源前や気流を嫌う作業など多様な作業環境に対応できるシステムです。

【メリット】
・熱源のある工場での冷却効果を発揮
・風を嫌う環境でも作業者のみを冷却できる(ウェアタイプ)
・水配管なのでエアダクトと比べる小スペースで配管できる
【デメリット(適していない現場)】
・ホースがあるためウェアタイプは作業場所が限定される
・作業エリアまで水配管が必要

※2023年 当社調べ
工場の熱中症対策 紹介サイト:【工場の管理者向け】自社にあった熱中症対策がわかる疑問解決サイト~Ne-Ketsu~ (ne-ketsu-book.com)
>>>毎月熱中症・暑さ対策に関するコラムを発信していきます。次の更新は3月1日予定です。次回もお楽しみに!
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