鎌倉製作所は、6月23日から25日まで開催される「猛暑対策展」に出展し、作業現場の熱中症対策として、冷水循環式の身体冷却システム「COOLEX(クーレックス)」を紹介する。COOLEXは自社開発の小型チラーで生成した冷水を専用ウェア内に流して作業者の身体を直接冷却するもので、ファン付きの作業服などでは冷却能力が不足する酷暑現場に最適。同展では、新製品のフォークリフト用クーラー「COOLEX-V151」を紹介する。フォークリフトを模した装飾を行い、チラーを取り付ける架台も展示し、冷却効果を体感してもらう。また床置きチラーのシリーズとして、作業周囲温度25~50度の「COOLEX-1」、同25~55度の「COOLEX-Pro」を展示する他、キャリータイプのチラーの新製品「COOLEX-C131」も展示する。ブースにはCOOLEXの冷却効果を体感できるコーナーも用意する。
同社は“空調に代わる新しい冷却ソリューション”としてCOOLEXの訴求を強めている。一般的な空調は対流により空間を冷却するため、熱源がある作業場では大きなエネルギーが必要になるが、COOLEXは作業者の身体を直接冷却するため、熱源の影響を受けずに少ないエネルギーで確実に冷却できる。冷水は7~20度の間で調節可能。使用にあたっては、チラーからのホースの取り回しの確認が重要になるため、同社はデモ機による無料レンタルや1週間の有償レンタルを推奨している。
今回展示するフォークリフト用の「COOLEX-V151」は、座席に冷却シートを設置し、熱がこもって蒸れ易い背中・尻・太もも裏を効率的に冷却するもの。同社COOLEX事業部COOLEX販売部、販売一課課長の木野良太氏は「これまで対策が難しかった部分であり、引き合いは多い」と話す。また「COOLEX-C131」は今年5月に発売した新製品。専用バッテリー付属のチラーをキャリーバッグのように運搬できるタイプであり、ホースによって動きが制約されないことが特徴。
COOLEXの導入実績の6割が鉄鋼工場であり、次に食品工場が多い。最近では「塗装ブースでもリピート採用が進んでいる」という。塗装ブースでは、スポットクーラー等を使用して結露が生じると品質に影響を与えてしまうが、COOLEXはそうした心配がないことが評価されている。使い方としては、防爆エリアの外にチラーを設置してエリア内の作業者にホースをつなぐといった形になるが、もともとホースでつないだエアガンで塗装を行っていることもあり、ホースの取り回しも抵抗なく受け入れられているとみられる。
COOLEXは様々な特長、性能のチラーをラインアップしている。オプションを含めた豊富なバリエーションで、現場の作業環境に合わせた製品を提供している。
同社は今後も様々な酷暑現場に向けてCOOLEXを提案していく構えであり、高所作業や電気工事現場などでの使用も視野に入れている。先日も同社は食品工業分野の展示会「FOOMA JAPAN 2021」に出展したが、食品工場でもCOOLEXに最適な『作業の動きがあまりない酷暑環境』は多いとみられる。デモ依頼も20件ほど寄せられたという。ただ『知らなかった』という声も多く寄せられており、引き続き認知度向上に努めている。