塗料製造の仕込み作業は原料を投入攪拌し分散を行う工程です。攪拌中は熱も発生するため、夏場の作業温度が40℃まで上昇する非常に暑い現場です。1日の作業は清掃まで含めると一つのラインでの滞在は約1時間ほど。同様のラインが10か所以上あるため常に暑い環境での作業となります。これまでは工場扇やスポットエアコンを使用するも周囲温度が暑いため、熱風がきたり風の届く範囲が限られていたり、効果は限定的でした。また防爆区域のため空調服は使用できず、保冷材冷却ベストは持続時間に問題があり熱中症対策は大きな課題でした。
粉を扱うため作業域に風が流れてくる大型空調は使用できず、水の侵入を嫌う生産ラインがあるためミストタイプも導入できない中で、熱中症対策を検討していた時にCOOLEXのサイトを見つけデモを依頼しました。実際の現場で作業者をシッカリと冷却できることが確認でき、風の発生や工場内に水の噴霧がないことから導入にむけ本格的な検討に入りました。防爆区域で機器を工場内に設置できないことから、大型チラーを使うCOOLEX-Multiを選択。チラー2台で対象作業場12か所に各々約40mの冷水配管をしていく計画で進めました。検討をはじめてから次年度にむけて計画的に予算組みを行い導入にいたりました。
40℃近い環境下でも身体が冷え作業がしやすくなった、身体が楽になった、汗をかくのが少なくなったなどの現場からの声があり、熱中症対策として効果を感じています。ホースがつながっている中でも作業動線の変更や他の作業場で使用していたワイヤーリールを応用するなど現場で工夫しながら使用しています(安全対策は万全です)。現場の環境改善事例として社内で報告されており、今後も他の作業ラインでも検討していきたいと考えています。