フォークリフト 熱中症・暑さ対策製品の紹介

2024.06.01 コラム

はじめに

フォークリフト運転手(フォークマン・リフトマン)の熱中症・暑さ対策が近年増えてきました。屋内作業では建屋全体を冷やすのは現実的ではなく屋外作業では直射日光の影響もあり過酷な環境となっていることから、フォークリフト車両への熱中症・暑さ対策のニーズが高まっています。冷却方法も様々で各対策の特長を紹介します。

ファン付作業服

小型ファンが内蔵された作業服です。ファンで服の中に外気を取り入れ、汗を蒸発させて身体を冷やします。 外気温を冷やすのではなく汗の気化を促進させて体温と体感温度を下げるしくみとなっており、工場・倉庫など物流業務でも広く使われています。

【メリット】
・安価で導入しやすい
・バッテリー駆動で乗り降りや作業しながら使用できる
【デメリット(適していない現場)】
・体温を超える温度環境では逆効果(熱風が入ってくる)
・粉塵や砂ぼこりが多い現場には不向き
・ファンが座席にあたり空気が入らない(一般的な仕様)

ミストファン

ミスト(微細な霧)が気化することによって冷却された空気をファンを使い作業者に送風します。わずかな消費電力で車両バッテリーへの影響もほとんどなく使用できます。フォークリフト以外に建機、重機、ゴルフカートにも使用されています。

【メリット】
・運転手の首元・背中を冷やせる
・汎用性がありフォークリフト以外の車両にも設置可能
【デメリット(適していない現場)】
・水タンクへの補給が必要
・空気条件によっては濡れる(ミスト調整が難しい)
・走行中の風や外気風の影響される(ミストが運転手にかからない)

気化式クーラー

吸い込み空気を水膜に覆われた冷却エレメント(水フィルタ)通過させ吹き出す気化式タイプ。ミストと異なり運転手が濡れることもありません。またコンプレッサを用いない冷却方式なので車両バッテリーへの影響も軽微です。空気(気温・湿度)の条件によって吹き出し温度が決まるため温度設定はできません。

【メリット】
・運転手の首元・背中を冷やせる
・省エネで電動フォークリフトの稼働時間への影響が極めて少ない
【デメリット(適していない現場)】
・水タンクへの補給が必要
・空気条件によって冷却性能が左右される
・粉塵環境には不向き
・走行時の風や外気風の影響される

スポットクーラー

フォークリフト専用タイプでカウンタウェイトや屋根上に設置する製品があります。気化式クーラーと異なり空気条件(湿度)の影響を受けにくく安定的した冷却を実現します。ドレン水の処理が必要となります。

【メリット】
・運転手の首元・背中を冷やせる
・冷風/送風の切り替えができる
【デメリット(適していない現場)】
・ドレン水処理が必要
・空気条件によって冷却性能が左右される
・走行時の風や外気風の影響される

キャビン付エアコン

フォークリフトにキャビンを設置し運転席を空調するタイプ。運転席を囲うため走行中の風や外気風の影響もなく運転席を一定の温度に保つことができます。キャビン設置するため乗り降りが少ない長時間作業の現場に適しています。キャビン設置にコストがかかる点と消費電力が大きくバッテリー容量に注意が必要です。

【メリット】
・運転席を一定の温度でできる
・走行時の風や外気風の影響がない
【デメリット(適していない現場)】
・ドレン水処理が必要
・消費電力が大きく、車両の稼働時間が短くなる
・キャビン設置は後付けが難しく視認性が落ちる

チラー式冷却シート

チラーで冷却した水を座席に設置する専用シートに循環させる水冷方式。走行時の風の風や外気風に影響されず、蒸れやすい運転手の背中・尻・太もも裏を効果的に冷やします。40℃以上の環境でも冷却効果を発揮する冷却性能があり防塵仕様もラインアップ。熱源前や屋外作業など様々な現場に適応してます。

【メリット】
・走行中でも冷却効果を発揮
・40℃以上の環境でも冷える高い冷却能力
・防塵性能があり粉塵環境に対応
【デメリット(適していない現場)】
・スイッチいれてから冷えるまでに少し時間がかかる

※2023年 当社調べ
工場の熱中症対策 紹介サイト:【工場の管理者向け】自社にあった熱中症対策がわかる疑問解決サイト~Ne-Ketsu~ (ne-ketsu-book.com)
>>>毎月熱中症・暑さ対策に関するコラムを発信していきます。次の更新は7月1日予定です。次回もお楽しみに!
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